この連載では、2択形式で「あなたならどっち(を選ぶ)?」と問いかけます。その答えから導き出されるのは、健康を維持するために必要な情報です。選択を間違えたときは、思い込みをアップデートするチャンス! 何気なく続けてきた今までの習慣を見直して、健康習慣を始めましょう。
第1回生活習慣病
生活習慣病とは、不健康な生活習慣の積み重ねによって起きる病気の総称です。日本人の死因の約半数を占めるのが生活習慣病です。
Q三大生活習慣病と呼ばれるのは?
がん・心臓病・脳卒中
老衰・肺炎・認知症

上記で、あなたが正解だと思う答えを選択してください。

- 答え
がん・心臓病・脳卒中 - 日本人の死因の約半数を占めるのが、がん・心臓病・脳卒中の三大生活習慣病です。生活習慣病は、まさに「健康長寿の最大の敵」なのです。
日本人の死因

厚生労働省「人口動態統計」(令和3年)より
Q年々腹囲が増えている。どうする?
服のサイズアップ
生活習慣の見直し

上記で、あなたが正解だと思う答えを選択してください。

- 答え
生活習慣の見直し - 腹囲の増加は、メタボリックシンドローム(メタボ)の危険を知らせる体からのサイン。メタボは、肥満(内臓脂肪の蓄積)に加え、血圧、血糖、脂質の異常が起こっている状態です。放置すると動脈硬化(血管が硬く、もろくなる)が急激に進み、突然死や要介護状態を招く危険が高まります。
生活習慣病の進行
- 不健康な
生活習慣 - 身体活動不足、
食べすぎ、
飲みすぎ、
喫煙 など
- メタボ
- 内臓脂肪の蓄積
+
高血圧、
高血糖、
脂質異常
- 生活習慣病の
発症 - 高血圧症、
糖尿病、
脂質異常症
など
- 心臓病、
脳卒中、
糖尿病の合併症
など
Q生活習慣病の見直し、いつ始める?
今!
時間に余裕ができたとき

上記で、あなたが正解だと思う答えを選択してください。

- 答え
今! - 不健康な生活習慣は、将来の生活習慣病の発症リスクを高め、健康で自立して生活できる期間(健康寿命)を縮めることにつながります。そのため、”今”から生活習慣病を予防・改善する知識を持ち、対策を始めるのが理想的です。以下を参考に、できることから始めましょう。
- 禁煙する
- 定期的に運動する
- 飲酒は適量を守る
- 日中に眠気がなく、活動に支障がない程度の睡眠をとる
- 適正体重を維持する
- 朝食を食べる
- 健診・検診を受ける……など
健診結果の読み方生かし方
生活習慣病の特徴は、自覚症状がないまま静かに進行していくことです。症状としてあらわれるときには、取り返しがつかないところまで悪化していることもあります。健診結果から、将来のあなたの姿を予測することができます。健診結果を活かし、生活習慣病を予防しましょう!
「肥満」に関する検査項目と基準範
[腹囲]男性:84.9cm以下 女性:89.9cm以下
[BMI(Body Mass Index)]18.5以上24.9以下
BMIの計算方法▶ BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
腹囲はおへその高さで測ったお腹まわりのことで、基準値を超えた場合、内臓脂肪型肥満のおそれがあります。内臓脂肪型肥満の人は動脈硬化が進行しやすく、生活習慣病になりやすいといわれています。
肥満度の指標であるBMIが25を超えると肥満と判定されます。
肥満を防ぐおすすめライフスタイル
- 毎日の生活でこまめに動きましょう
- 掃除やゴミ捨てなど、日ごろからこまめに動くことで、活動量が上がり、太りにくくなります。
- 1日3食、なるべく決まった時間に食べましょう
- 食事の回数を減らすと1回の食事量が増えることなどから、肥満につながりやすくなります。
- 食事は腹八分目、よくかんで食べましょう
- ひと口30回を目標によくかむことで、八分目でも満腹感を得られます。
参考資料『健診結果の読み方・生かし方』監修:奈良信雄 順天堂大学 客員教授 東京法規出版刊