貝原益軒と学ぶ

「健康を守るために
大切なこと」

平均寿命が世界でもトップレベルの長寿国となっている現代の日本じゃが、健康に問題なく日常生活を送れる健康寿命は、それより短いようじゃ。健康で暮らせる期間を延ばすためには、死因の上位を占めている生活習慣病をどれだけ予防できるかも大切じゃの。

貝原益軒(かいばら えきけん)

江戸時代後期の儒学者。幅広い分野に精通し、現代でも学ぶことが多い健康指南書「養生訓」を書き記した江戸時代きっての養生家。健康長寿法を実践して85歳の長命を得ている。

貝原益軒(かいばら えきけん)

江戸時代前期の儒学者。幅広い分野に精通し、現代でも学ぶことが多い健康指南書「養生訓」を書き記した江戸時代きっての養生家。健康長寿法を実践して85歳の長命を得ている。

「平均寿命」と「健康寿命」とは?

日本人の平均寿命は男性が80.98歳、女性が87.14歳(平成28年)。それに対し、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間である「健康寿命」は男性72.14歳、女性74.79歳。この差をどう縮めるかが大きな課題となっています。

「平均寿命」と「健康寿命」の差

健康寿命の大敵である生活習慣病を予防

日本人の死因トップ10を見ると、肺炎のような感染症や事故を除けば、多くは食べすぎや飲みすぎ、運動不足や喫煙などの長年の生活習慣が影響して起こる生活習慣病です。とくに「がん」「心臓病」「脳卒中」は3大生活習慣病といわれています。

平均寿命、そして健康寿命を延ばすためには、まず生活習慣病を防ぐこと。そのためには健康的な生活習慣を築くことと健診・検診で異常を早期に発見することが両輪となります。

日本人の死因トップ10日本人の死因トップ10

健康をおびやかす生活習慣とは?

健康をおびやかす生活習慣などについて予防可能な危険因子を調べた結果、喫煙、高血圧がとくに多く、死亡者数96万人のうち1位2位を占めていることがわかりました。

また、国立がん研究センターが2012年に公表した研究結果によると、禁煙、節酒、減塩、運動、適正体重の5つの健康習慣のうち、1つ実践するごとに、がんのリスクが男性で14%、女性で9%低下することが明らかになっています。

日本における感染症以外の死亡原因(2007年)日本における感染症以外の死亡原因(2007年)

ストレッチ&筋トレで
筋肉を取り戻そう

毎日の生活のなかで無理なく続けられる筋力トレーニング&ストレッチをご紹介します。1つの動作を4秒で行う「4秒筋トレ」、30秒で体幹を鍛える「体幹筋トレ」、筋肉を整える「ストレッチ(上半身・下半身)」の4種類の体操があります。部屋のなかでも行える簡単な体操ですので、毎日の生活に組み込んで、筋肉を鍛えましょう!


4秒筋トレ

順番を待ちながら
「チェアスクワット」

★両足は肩幅にひらく
★つま先は外向き30度
★手は腰にあてる
★顔は正面に向ける
★息を吐きながら立ち上がる

チェアスクワット

上半身の30秒ストレッチ

トイレのついでに鏡の前で
「肩甲骨寄せ」

★手のひらを合わせたまま、両手を上げる
★息を吐きながら、腕を左右にゆっくり広げて下ろす
★このとき、手のひらは徐々に外向きに
★30秒間行う
※左右の肩甲骨を引き寄せるイメージで

肩甲骨寄せ

参考資料『ストレッチ&筋トレで筋肉を取り戻そう』
監修:都竹茂樹 熊本大学 教授システム学研究センター・教授 東京法規出版刊