この連載では、健診結果からあなたの体の状態を知り、どのような病気に注意が必要なのか、病気を防ぐためにはどのような生活改善をすれば良いのかをご紹介します。自分の仕事やライフスタイルなどに合わせた食事や身体活動など生活習慣の改善目標を立て、実践していきましょう。

第1回が気になるあなた

主な検査項目
 腹囲 BMI

BMIで肥満度を、腹囲で内臓脂肪型肥満を判定

イラスト:肥満

肥満かどうかは、身長と体重から計算されるBMI(Body Mass Index)という体格指数で判定されます。また肥満には、内臓のまわりに脂肪がたまる「内臓脂肪型肥満」と皮膚の下に脂肪がたまる「皮下脂肪型肥満」がありますが、生活習慣病を招きやすいのは内臓脂肪型肥満といわれています。内臓脂肪は腹囲と比例するため、腹囲から内臓誹謗型肥満かどうかを判定します。

内臓脂肪型肥満とメタボの関係

内臓脂肪型肥満は、糖尿病、高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病を招きやすく、内臓脂肪型肥満に加えて高血糖、高血圧、脂質異常の2つ以上が加わったメタボリックシンドロームになると、それぞれが軽度の異常でも、急速に動脈硬化が進行します。

放っておくと、どうなる?

肥満の原因

  • 食べすぎ
  • 飲みすぎ
  • 運動不足
  • ストレス
  • 喫煙
  • など

メタボリックシンドローム

高血糖 高血圧 脂質異常


動脈硬化が進む


  • 脳卒中
  • 心臓病
  • 糖尿病
    合併症
    (腎不全)

日常生活での改善のヒント

  • 毎日体重計に乗って体重の増減をチェックする
  • 意識して歩くようにする
  • 腹八分目を心がける

減量成功のカギは「IN・OUT」のバランス

体重が増えたり減ったりする基本は、IN(食事による摂取)とOUT(身体活動による消費)の収支バランスで決まります。減量を成功させるためには、このバランスのINを減らし、OUTを増やすのがポイント。どちらか一方に偏らず、両方同時に取り組むと効果的です。

IN(摂取)を減らすために

今まで食べていたものを食べなければ体重は減っていきます。しかし、やみくもに減らすだけでは続けられません。何を変えるか、何をやめるかなど、無理なく続けられそうなことを見つけることが大切です。

イラスト:摂取を減らす

無理なく続けられそうなIN改善

  • ●これから
  • 甘いコーヒーを飲んでいる無糖の缶コーヒーに変える
  • 夕食の後のお菓子、お酒やつまみ夕食後の飲食をやめる つまみをスナック菓子からスルメに変える など
  • 毎晩、晩酌している平日のお酒は週に2回までにする、ビール500mLを350mLに減らす など
  • ご飯をおかわりしているご飯は1杯までにする

ごはん78~234kcal減

写真:ごはん
  • 大盛り
    (300g)
    468kcal
  • 多め
    (200g)
    312kcal
  • 普通盛り
    (150g)
    234kcal

(参考)いちごジャム 48kcal
写真:ジャム

トースト30~67kcal

写真:トースト
  • 5枚切り
    179kcal
  • 6枚切り
    149kcal
  • 8枚切り
    112kcal

OUT(消費)を増やすために

摂取したエネルギーを消費するには、体を動かすことが大切です。とはいえ「運動しなくては」と身構えることはありません。まず、日常生活で歩く機会を増やし、合間にもながら運動で活動量を増やしましょう。

イラスト:消費を増やす

無理なく続けられそうなOUT改善

  • ●これから
  • 通勤にバス・電車を利用一つ手前の駅、バス停で降りて歩く
  • 車に乗る自転車に乗り換える
  • 家事をする掃除、床ふき、洗車などの回数を増やす
  • 週末は部屋でゴロ寝ガーデニング、子どもと遊ぶ、犬の散歩を組み込む

消費エネルギーの「見える化」でやる気がアップ

歩数計

体に身につけるタイプのもの、バッグやポケットに入れるだけでOKのものなどさまざま。

活動量計

歩数だけでなく、体を動かした強度や量なども測定することができる。


飲酒と健康マイルール イラスト:飲酒 イラスト:飲酒

お酒(アルコール)は日本の行事や娯楽など生活に浸透していますが、不適切な飲み方をすると健康を害する危険があります。飲酒習慣を振り返り、アルコール・飲酒に関する問題への関心と理解を深めましょう。

お酒は飲んだら、どうなるの?

お酒として体に取り込まれたアルコールの大半は、肝臓で分解、処理されます。ただし、その分解力(代謝能力)には個人差があることをご存じですか。

アルコールの代謝のしくみ
図解:アルコール分解
1 吸収
口から取り込まれたアルコールは、胃、小腸で吸収され、血液を通じて全身をめぐって肝臓に送られます。
2 分解
肝臓に運ばれたアルコールは、アルコール分解酵素によってアセトアルデヒドを経て、酢酸になります。
3 排出
酢酸は、血液を通じて全身の筋肉や心臓に移動してさらに分解され、炭酸ガスと水になります。また、肝臓で処理されなかったアルコールは、汗、尿、呼気となって体外に出ていきます。
眠ると分解に時間がかかります!
睡眠中、アルコールの分解力は低下します。アルコールが分解され体から抜けるまでにかかる時間は、起きているときと比べて約2倍! 飲酒後に車の運転や仕事、作業をする際は、翌日でも十分に注意してください。
※個人差があります。

参考資料『飲酒と健康マイルール!』監修:松下幸生/独立行政法人 国立病院機構 久里浜医療センター 院長(東京法規出版刊)