第7回
セルフケアをしよう(2) ワンランクアップ! 歯みがき
歯ブラシでみがいただけでは汚れは残ってしまうものです。歯みがきをさらにワンランクアップさせるための補助グッズをご紹介します。また災害など、もしものときのために歯と口のケアの方法を学んでおきましょう。

すき間をキレイに
歯ブラシだけでは歯と歯の間のプラーク(歯垢:しこう)は約60%しか落とせません。しかし、デンタルフロスを使うと約80%、歯間ブラシの併用では85%のプラークを落とすことができます。
●プラーク除去率


歯ブラシ
毛の部分は中くらいか小さめで、ナイロン製。毛が硬すぎると歯ぐきを傷めやすいので注意。首は長くて細め、柄はまっすぐがおすすめです。

歯間ブラシ
歯と歯のすき間が広い場合に使います。すき間のサイズに合わせて、少し抵抗があるくらいのものを選びます。

デンタルフロス
歯ブラシや歯間ブラシが入らない、歯と歯の間の汚れを取り除くのに最適です。

舌クリーナー
舌の汚れ(舌苔:ぜったい)を取り除くことができるので、口臭をおさえ、口のなかを清潔に保つことができます。

電動歯ブラシ
細かい振動で、汚れを短時間で効率よく取り除けるので便利です。ただし、歯ぐきを傷つける可能性もあるので、歯医者さんで使い方の指導を受けましょう。
災害時の歯と口のケア
災害時には、不規則な生活や歯みがき不足、ストレスなどで、口のなかの衛生状態が悪くなり、口のなかに細菌が繁殖して、誤嚥(ごえん)性肺炎やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。普段どおりの歯みがきができなくても、できる限り歯と口を清潔に保ち、全身の健康を守りましょう。
今すぐ防災バッグへ!
- キシリトール入りシュガーレスガム
- 歯ブラシ
- 洗口剤(マウスウォッシュ)
食後に①~③の順に使います

歯ブラシ・水がないとき
- ●布やティッシュペーパーなどを指に巻きつけて、歯と歯ぐきの汚れをふき取る。
- ●つまようじやミシン糸があれば、歯と歯の間の汚れを取るのに使える。
- ●キシリトール入りのシュガーレスガムをかむ。

水が少しだけ使えるとき
- ●コップに水を入れ、歯ブラシを水で濡らして歯をみがく。
- ●歯ブラシが汚れるので、ティッシュ(あればウェットティッシュ)で拭きながらみがく。
- ●コップの水で口をすすぐ。水の量が少なくても、1回のすすぎより2回に分けてすすぐほうが効果的。
キシリトールって何?
キシリトールは甘味料ですが、むし歯菌がえさにできない糖分なので、プラーク(歯垢)ができず、むし歯を予防できます。また、ガムをかむとだ液が分泌され、病原菌の繁殖を抑えるのにも有効です。ただし、選ぶ際にはシュガーレスの製品か必ずチェックを!

食塩のとりすぎは、高血圧をはじめさまざまな病気のリスクを高めます。健康に長生きするためには減塩が欠かせません。減塩は少しの工夫で、なおかつおいしく行うことができます。ぜひ、減塩をはじめましょう!