第11回
家族で学ぼう!年代別ケア・2 成人期
年代別のお口のケア第2回目です。
仕事や子育てに忙しくお口のケアを怠りがちな成人期のケアについてご紹介します。
歯周病にかかる人が急増中!
歯周病は、日本人が歯を失う原因の第1位で、全身の健康をおびやかす病気でもあります。歯周病にかかる理由として、不十分な歯みがきのほか、不規則な生活、喫煙、肥満、ストレスなどによる免疫力の低下が大きく関係しています。


資料:厚生労働省「平成28年歯科疾患実態調査結果の概要」をもとに作成
資料:厚生労働省「平成28年歯科疾患実態調査結果の概要」を
もとに作成
治療ずみの歯こそ要注意
以前、むし歯の治療をしたから、同じ歯はむし歯にならないだろうと思っていませんか? 確かに、金属の詰めものやかぶせものは、それ自体はむし歯になりません。ただ、残った歯と金属の境目はプラーク(歯垢 ルビ:しこう)がたまりやすく、むし歯になりやすいので注意が必要です。治療ずみの歯こそ、ていねいなケアを心がけましょう。

成人期のケア
ポイント❶
よくかんで歯周病&メタボ予防!
しっかりとした歯みがき以外の歯周病予防のポイントは、❶規則正しい食事、❷間食を減らす、❸よくかんで食べる、です。これは、メタボの原因である肥満の予防・解消にもつながります。

ポイント❷
気になる「お口のにおい」解消法
口臭の大きな原因のひとつは歯周病です。もし歯周病のケアを続けても改善しない場合は、体の病気が原因の可能性があります。一度医療機関を受診しましょう。



しっかりかんで、“脱”食べすぎ
食べるのが早い人は、かむ回数が少なく、脳が満腹を感じる前に食べすぎてしまうため、太りやすくなります。よくかんで食べると満腹感を得られるので肥満予防につながります。

資料:Otsuka R,et al.J Epidemiol.2006;16(3):
117-124 をもとに作成
資料:Otsuka R,et al.J Epidemiol.2006;16(3):117-124 を
もとに作成
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