第12回

家族で学ぼう!年代別ケア・3 高齢期

年代別のお口のケア第3回目です。
心も体の健康を保つためには、お口の健康も大切です。
高齢期のケアについてご紹介します。


歯と口の健康が全身の健康につながる

口の機能を健康に保つことで、自分の歯でしっかりとかみ、充実した食生活を送ることができます。
十分な栄養をとることで、心身ともに活力がアップして、免疫力も高まります。
シニアライフを楽しむためにも、積極的に口腔ケアに努めましょう。




人は口から老いる(オーラルフレイル)

滑舌かつぜつの悪さや食べこぼしなど歯や口に関する“ささいな衰え(オーラルフレイル)”が、全身の衰え(フレイル)につながることがわかってきました。
口のSOSを感じたら要注意!
口腔機能が低下している状態かもしれないので、歯医者さんでチェックしてもらいましょう 。




健康プラス

歯の数が多い人ほど
認知症になりにくい!

歯の本数が多いと、よくかめて脳が活性化します。
また、何でも食べることができて栄養状態が向上するため、認知症を予防します。


資料:Takeuchi K, et al. J Am Geriatr Soc. 2017;65(5):e95-e100 を一部改変

資料:Takeuchi K, et al. J Am Geriatr Soc. 2017;65(5):e95-e100 を一部改変




高齢期のケア

歯みがき+歯科健診で口をキレイに

歯みがきは食後が基本です。歯周病、むし歯の原因であるプラーク(歯垢しこう)を取り除き、口をキレイに保ちましょう。
また、定期的な歯科健診で、歯や口の病気やオーラルフレイルを予防しましょう。

入れ歯でかむ力を保つ

歯を失ってしまったときは、歯医者さんで入れ歯をつくりましょう。
かむ力を低下させないことが、オーラルフレイルを防ぎ、心と体の健康につながります。




入れ歯を清潔にすることが、ほかの歯をむし歯や歯周病から守ることにつながります。毎食後が理想ですが、無理なときは寝る前にていねいにみがきましょう。

入れ歯の洗い方

  • 水で流しながら入れ歯専用ブラシを使い、表面を傷つけないようにみがく。
  • クラスプ(残った歯に引っかける留め金)の内側などは、汚れがつきやすいので念入りに洗う。

保管の仕方

  • 就寝中は入れ歯洗浄剤に浸して、殺菌、保管する。使う際にはよく洗う。



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