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糖尿病の人は、より筋肉量が低下しやすいことが明らかに<広島大学>
広島大学は8月2日、同大の研究グループが、2型糖尿病のある高齢者では特に筋肉量低下のリスクが高くなることを明らかにしたと発表した。研究グループは、「ゆうぽうと健診センター」が関東で実施した65歳以上の健診データ、6,133人分から、各年齢群での糖尿病と筋肉量低下の関係を評価。筋肉量の代替指標としては血清クレアチニン値を利用した。その結果、糖尿病群でも非糖尿病群でも加齢とともにクレアチニン値は低下するが、糖尿病群では男女とも、よりクレアチニン値が低くなった。また、クレアチニン値が低くなる(25%tile以下、男性 61.9μmol/L、女性 53.0μmol/L)割合をみたところ、早期高齢者(65~69歳)、中期高齢者(70~74歳)、後期高齢者(75歳以上)の群のいずれでも、糖尿病群は非糖尿病群に比べ、クレアチニン値が低くなる傾向がみられた。この傾向は、特に75歳以上の後期高齢者でより顕著だったという。これらの結果から研究チームでは、加齢は糖尿病と低クレアチニン値(筋肉量の低下)の関係に影響をおよぼすことや、糖尿病の人が後期高齢者になると、筋肉量が低下するリスクがより高くなることが明らかになったとしている。
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