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腸内細菌由来の酢酸がNAFLD/NASHの病態を抑制<慶應大など>

慶應義塾大学は10月5日、薬学部の長谷耕二教授と医学部の金井隆典教授、京大大学院の木村郁夫教授、オーストラリア連邦科学産業研究機構のJulie M. Clarke博士らを中心とする国際共同研究グループが、腸内細菌由来の酢酸がNAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)/NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)の発症を抑制することを明らかにしたと発表した。研究グループはモデルマウスを用いた実験で、酢酸生産菌の増加、および腸管内・門脈血中の酢酸濃度の上昇とNAFLD/NASHの病態抑制効果に関係があること、また腸内で産生された酢酸が肝臓に取り込まれることで病態を抑制していることを確認した。そのうえで酢酸の受容体の一つGPR43 欠損マウスと野生型マウスを用いた実験で、腸内細菌由来の酢酸が、GPR43を介し肝臓特異的にインスリン抵抗性を改善し、NALFD/NASH の病態形成を抑制していることが判明したという。研究チームでは、この結果を基に酢酸の産生増強を目的としたプレバイオティクスや、肝臓のGPR43 に対する分子標的薬など、次世代 NAFLD/NASH予防・治療法の開発につながることが期待されるとしている。

プレスリリース【PDF】