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インスリンによる糖・脂質代謝制御の全体像を全ゲノムレベルで解明<千葉大など>

千葉大学は11月8日、同大学院とコロンビア大学の共同研究チームが、インスリンによる糖・脂質代謝制御の全体像を全ゲノムレベルで解明したと発表した。肝細胞表面に到達したインスリンからの信号は、転写因子FoxO1を通じ核内に入りゲノムへと渡されるが、その際、FoxO1がどのようにゲノムを制御しているのかは、これまで不明だった。研究チームは、動物モデル作成と全ゲノム情報の解析により、FoxO1が栄養状態の変化に応じ、約6,000カ所のゲノムへの結合を鋭敏に切り替えること、インスリンが担う多彩な機能(糖・脂質代謝のほか、細胞の生命維持など)は、ゲノム上の異なる領域を通して制御されていることを解明。そのうえでFoxO1の挙動を観察したところ、インスリン抵抗性状態(糖尿病状態)においてFoxO1は、糖・脂質代謝の原因と想定される領域に集まることがわかったという。この成果について研究チームでは、新たな糖尿病治療薬として、糖代謝にのみ作用する「選択的インスリン感受性改善薬」の開発の実現に貢献するものとしている。

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