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がん細胞を長期間攻撃し続けられるT細胞の作製に成功<愛知県がんセンター>
愛知県がんセンターは12月6日、腫瘍免疫応答研究分野の籠谷勇紀分野長らの研究グループが、がん細胞を長期間攻撃し続けられる-T細胞の作製に成功したと発表した。がん免疫療法の一種である「CAR-T細胞療法」では、患者自身のT細胞を、体外でがん細胞を攻撃できるよう加工し体内に戻すが、このCAR-T細胞が「老化」するため、長期間にわたる治療効果が得られにくい。今回研究グループは、T細胞加工の過程で、PRDM1という遺伝子を選択的に欠失させることに成功。PRDM1欠失CAR-T細胞は、がん細胞への攻撃能力を維持したまま、長期間にわたって体内に生存する「メモリー(記憶型)T細胞」としての性質を獲得できることがわかったという。マウスでの実験でも、通常のCAR-T細胞と比べて体内に長期間生き残り、腫瘍の再発を持続的に抑え続けられることを確認した。
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