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抗糖尿病薬メトホルミン 気道病変/気腫病変混合型COPDを抑制<熊本大学>
3月24日、熊本大学は糖尿病の治療薬として頻用されているメトホルミンが、気道病変/気腫病変混合型COPDモデルマウスの肺の病態進行を抑制することを発見したと発表した。近年、COPDと同じ閉塞性肺疾患に分類されるのう胞性線維症(CF)において、肺疾患の増悪因子である上皮型ナトリウムチャネル(ENaC)が注目されている。肺でENaCの発現量や機能が過剰になると、COPDやCFのような肺疾患が起こる。しかし、ENaCを標的とした治療薬は未だ発見されていない。本研究では、モデルマウス・モデル気道上皮細胞の詳細な解析の結果、メトホルミンはAMPK活性化を介して、気道上皮細胞のENaC活性を抑制するとともに、好中球の浸潤やマクロファージ機能を抑制することで、治療効果を発揮することがわかったとしている。熊本大学は、本研究によりメトホルミンが多くの難治性疾患に対して、安価で、有望な薬として期待されるものであることが示されたとしている。
→ 熊本大学プレスリリース