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ひきこもりを特徴づける血液バイオマーカーを発見<九州大>
九州大学は6月2日、ひきこもり者に特徴的な血液バイオマーカーを発見したと発表した。未服薬のひきこもり者(42名)と健常ボランティア(41名)の臨床データおよび血液データ(一般生化学検査値およびメタボローム・リピドーム解析による血中代謝物)を用いて比較検証を実施。臨床データと血液データを基に、機械学習モデルを作成し、ひきこもり者と健常ボランティアの識別、ひきこもり重症度予測を行ったところ、長鎖アシルカルニチン濃度がひきこもり者で有意に高く、ビリルビン、アルギニン、オルニチン、血清アルギナーゼが男性ひきこもり者において健常ボランティアと有意差を認めた。ランダムフォレストによる判別モデルを作成したところ、ひきこもり者と健常ボランティアの識別ROC曲線下面積が0.854(機密区間0.648-1.000)と高い性能を示した。この成果について研究チームでは、「日本人におけるひきこもりの生物学的理解が進み、栄養療法としての予防法・支援法の開発が期待される」としている。
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