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出生コホート 13歳時点で7割に鼻炎症状、8割IgE抗体陽性<国立成育医療研究C>
国立成育医療研究センターは8月24日、同センターが行っている出生コホート研究(成育コホート)のデータ分析結果から、日本(東京)の青少年のアレルギー症状の実態と、湿疹の出現時期や持続経過により併存するアレルギー疾患のリスクが異なることを報告した。成育コホートは、2003年~2005年に妊娠した母親を登録、誕生した子どもを妊娠中から継続的に追跡し、アレルギー性疾患や症状、IgE抗体価などを調査しているもので、調査参加者の13歳時点の今回の調査では、出産予定の妊婦1,701人、生まれた子ども1,550人が対象となっている。それによると、過去1年間に鼻炎症状を認めたのは68.8%、喘息症状(喘鳴)があったのは5.8%のみだった。何らかのアレルゲンについてIgE抗体陽性だったのは81.8%にも上った。湿疹(アトピー性皮膚炎)の既往があったのは35.7%で、湿疹が乳児期から持続するタイプは6.8%、乳児期によくなるタイプは23.7%、乳児期以降に湿疹が出るタイプは5.1%だった。また、湿疹が乳児期から持続するタイプは、喘息症状や鼻炎症状や花粉症やアレルギー感作(IgE抗体陽性)との併存リスクがあった。一方、乳児期以降に発症するタイプは鼻炎症状のみ関連し、その他のアレルギー症状やアレルギー感作とは関連がなかった。湿疹が持続するタイプは、スギ感作(IgE抗体陽性)が90.6%で認められたという。
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