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6種のSGLT2阻害薬、腎保護効果は同等<東京大・佐賀大>
東京大学と佐賀大学は8月9日、大規模レセプトデータベースを基にSGLT2阻害薬間での腎保護効果を比較検討した結果を公表した。解析対象としたのは、JMDC Claims Databaseに登録後、4カ月以上が経過してから糖尿病に対しSGLT2阻害薬が処方され、透析治療歴のない12,100症例(年齢中央値53歳、84%が男性、HbA1c中央値7.5%)。平均観察期間773±477日の間に、年齢・性別・併存疾患・その他の糖尿病治療薬で補正し解析したところ、6種のSGLT2阻害薬の間で、eGFRの年次変化量に有意な差が認められなかったという。この結果について研究グループでは、「SGLT2阻害薬の腎保護作用が薬剤間で共通しているクラスエフェクトであることを示唆している」としている。また「糖尿病だけでなく慢性腎臓病や循環器疾患に対する主要な薬剤としてSGLT2阻害薬への期待が高まる中で、SGLT2阻害薬の各薬剤間における腎保護作用が同等である可能性を、大規模なリアルワールドデータで示した」と、研究の意義を強調した。
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