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透析導入の原疾患、糖尿病性腎症減少 腎硬化症増加<新潟大>
日本透析医学会の調査では、近年、日本の人工透析導入の原疾患として、糖尿病性腎症が減少、腎硬化症が増加傾向にあるとの結果が示されているが、高齢化の影響も否定できなかった。そこで新潟大学大学院医歯学総合研究科臓器連関学講座の若杉三奈子特任准教授らのグループは、2006年から2020年までの透析導入率を、原疾患別に年齢調整をして経年変化を評価、昨年12月14日にその結果を公表した。それによると、慢性糸球体腎炎と糖尿病性腎症では低下、腎硬化症では増加しており、腎硬化症による透析導入の増加は高齢化の影響だけではないことが示された。また男性では、全年齢階級で腎硬化症による透析導入率が増加していた。この結果について研究グループでは、「慢性腎臓病(CKD)重症化予防を徹底し、新規透析導入患者数の減少を達成するために、増え続ける腎硬化症への対策が急務と考えられる」としている。
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