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腸内細菌叢の組成データから疾病リスクを推定<シンバイオス・ソリューションズ>

シンバイオス・ソリューションズ株式会社は1月27日、腸内細菌叢の組成データから疾病リスクを推定する手法を開発したと発表した。女性のアトピー性皮膚炎を事例として、構造方程式モデリングの手法を用いて、同様の生理作用を持つ複数の腸内細菌(観測変数)によって構成される腸内細菌叢因子(潜在変数)を設定。この潜在変数と疾病との関連性を分析することで、疾病リスクを確率値として算出する。またこの推定手法を用いて、男性の心筋梗塞と女性の認知症の疾病リスク推定モデルも作成し、健康者と疾病罹患者の疾病リスクの推定値を算出した。男性・心筋梗塞の例では、罹患者の約73%が中リスク以上、約47%が高リスクに区分されるリスク推定値を示した。一方、健康者の約75%は低リスク、中リスク以上は約25%、高リスクに区分されたのは約3%に過ぎなかった。腸内細菌叢と疾病との関連性は、消化器疾患だけでなく、アレルギー、自己免疫疾患、肥満や糖尿病などの生活習慣病、がん、神経・精神疾患など多くの疾病に関して報告されているが、腸内細菌叢の組成から疾病リスクを推定する手法は確立されていなかった。今回、開発された手法について同社では、「臨床現場における疾病の診断や治療・予防をサポートする新たなツールとして広く活用されることが期待される」としている。

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