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帝王切開による出産は、経腟出産より母親の育児ストレスが若干高い<富山大>

富山大学は3月1日、帝王切開で子どもを産んだ場合、経腟分娩の場合に比べ、母親の育児ストレスが若干高いとする調査結果を公表した。同大の研究グループは、「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」に参加する65,235名の母親を対象として、分娩様式と育児ストレス(出産後1.5〜3.5 年時点)の関係を、日本版「育児ストレスインデックス・ショートフォーム」を使用して調査した。母親の育児ストレスを、「子どもに起因するストレス」「母親自身に起因するストレス」「配偶者に起因するストレス」の3 要因に分けて調べた結果、帝王切開をしたグループでは、総合得点が、若干ではあるものの経膣分娩をしたグループより、統計的に有意に高いことが確認された。また、この原因として「子どもに起因するストレス」得点の違いが、総合得点の違いに寄与していることも判明。その理由として研究グループでは、「精神疾患、神経発達障害、アレルギー疾患、肥満などが帝王切開で生まれた子どもに多いことが考えられる」とし、「生まれてくるときに産道を通るという強いストレス経験を迂回したことにより、強いストレスを感じた際に上手く反応できなくなってしまっている」との報告があることなどを紹介。帝王切開が子どもに与える影響について、引き続き注意深く見守っていく必要があると結論づけた。

プレスリリース【PDF】