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「高額医療費集団」における多疾患併存パターンを明らかに <慶大ほか>

慶應義塾大学は10月19日、全国規模のデータを基に、マルチモビディティ(多疾患併存)のパターンを明らかにしたと発表した。同大と東京医科歯科大、川崎医科大の共同研究グループが解析対象としたのは、協会けんぽから提供された2015年度に加入していた被保険者1,699万人のうち、年間医療費が上位10%に当たる高額医療費集団169万人の健診・レセプトデータ。潜在クラス分析という手法を用い、出現頻度の高い疾病コード(68病名)に基づき、30パターンに分類し解析したところ、高額医療費集団では、95.6%の人がマルチモビディティに該当することがわかった。また、高血圧、糖尿病、脂質異常症を同時に併発した「広義の(=腹囲や肥満などを含めない)」メタボが7つのパターンに分類され、全集団の31.8%を占めることも明らかになった。協会けんぽのデータを用いた先行研究はこれまで支部単位の報告がほとんどで、全国規模のデータベースを用いた論文報告は今回が初めてという。研究グループでは今回の成果について、「複雑な病態であるマルチモビディティを理解する一助となり、今後の健康施策において重点を置くべき病態を検討するうえで、役立つことが期待される」としている。

プレスリリース【PDF】