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コロナ感染後の長引く症状のすべてが後遺症とは限らない<岡山大>

岡山大学は3月27日、コロナ後遺症外来の受診者の中に、一定の割合で他の様々な疾患が隠れていることがわかったと発表した。同大学術研究院医歯薬学域の中野靖浩講師、大塚文男教授らのグループは、2021年2月から2023年6月までの間に、同大学病院「コロナ・アフターケア外来」を受診した患者731人のデータを分析した。その結果、6.8%(50人)に何らかの医学的介入や経過観察を必要とする疾患(52疾患)が見つかった。さらに、全体の2.2%(16人)では、コロナ後遺症よりも治療が優先される疾患が見つかった。また何らかの疾患が見つかる割合は、高齢になるほど上昇し、60歳以上では15.7%に及んだ。疾患の内訳は、内分泌代謝疾患や血液疾患、呼吸器疾患が最多で、それぞれ8人。52疾患のうち67%にあたる35疾患は、コロナ感染後の長引く症状と関連があり、一方、症状との関連が最も乏しかったのは内分泌代謝疾患だった。研究グループでは、「コロナ感染後の長引く症状のすべてがコロナ後遺症とは限らない」「コロナ後遺症の診療では、他の疾患が隠れていないかきちんと調べることが大切であり、それを診断・治療することで症状が改善する可能性があることが期待される」としている。

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