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高齢者の自動車運転で提言<日本老年学会>

日本老年学会は4月15日、「高齢者の自動車運転に関する報告書」を公表した。報告書は、高齢者に対する運転技能の適切なスクリーニングの必要性を強調。またその結果、運転継続が望ましくないと判断された場合には、単なる免許返納ではなく、行政や地域からの適切な支援を受けつつ運転中止へ向けた準備を進めることを提言している。また運転を継続する場合には、安全運転教育や実車トレーニング、疾病の管理、運転に関わる定期的な検査の実施などの取り組みを求めた。運転行動に関与する加齢性疾患としては、認知症、心臓病、糖尿病、難聴などを挙げ、糖尿病については薬物治療による低血糖に注意喚起した。また高齢者のポリファーマシーにも「鎮静やふらつきを増加させる薬剤の組み合わせはないかどうかを、各患者で評価する必要性がある」としている。結論として、高齢者の身体・精神機能は極めて多様であり、「高齢運転者と危険運転者を同一視するような年齢差別的イメージは誤り」とし、高齢者の個別性も考慮したうえで、社会全体で多面的な取り組みをさらに推進する必要性を強調した。

高齢者の自動車運転に関する報告書【PDF】