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妊娠中に母親が過ごす住居の床材、子の小児喘息への影響なし<北海道大>
北海道大学は8月2日、妊娠中に母親が過ごした自宅床材とその出生児童の小児喘息への影響に関する解析結果を公表した。同大の研究チームは、エコチル研究(子どもの健康と環境に関する全国調査)に参加した妊婦のうち、2011年から2014年に生まれた子ども74,950人を4歳まで追跡した。その結果を解析したところ、母親が妊娠中に過ごした自宅の床材の中で特に、築10年以上経過した古い住居にある畳と小児喘息との一定の関連性が認められたものの、リスクはオッズ比1.1と低いものだった。さらに築10年未満の比較的新しい住居では、関連性は認められなかった。床材と喘息の関係については、世界中で研究がなされてきたが、床材は個々の国によって、文化・気候・歴史などに影響を受けており、特に日本では畳も含め床材が多様に存在する。研究チームでは「本研究は現在のお子さんの住居床材と喘息との関係を直接評価したものではない」「引き続き、小児喘息に影響を与える環境要因を明らかにすることが期待される」としている。
→ プレスリリース【PDF】