前向きな思考がアレルギー反応を抑制 <山梨大学免疫学講座>
実験では、様々な動機付け行動に寄与しているマウスの中脳腹側被蓋野(VTA)を選択的に活性化させた後、蕁麻疹反応を惹起させたところ、VTA非活性化の対照マウスに比べて、活性化マウスは蕁麻疹用反応が有意に抑制された。また、飲水ボトルに人工甘味料のサッカリンを混ぜ、自発的にVTAを活性化させたマウスでも、水のみを飲ませた対照マウスに比べ、蕁麻疹反応が有意に抑制。さらに、ドパミン前駆体であるL-ドパをマウスに投与し、脳内のドパミン量を増加させて蕁麻疹反応を惹起した実験でも、非投与のマウスに比べて、蕁麻疹反応が有意に抑制された。中島氏は、「前向きな感情がアレルギーを生み出す免疫の仕組みと密接にリンクしていることを証明した世界で初めての知見である」としている。
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