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鶏卵アレルギー 完全除去しないほうが予後がよい<成育医療研究センター>

2月3日、国立成育医療研究センターは、6歳時の鶏卵アレルギー(食物経口負荷試験(OFC)で判定)に対する鶏卵長期完全除去の影響に関する調査結果を発表した。
2013年11月から2019年7月までにOFCを実施した6歳の子どもで、2歳までにアレルギー検査のデータがある子どもの電子カルテデータを後方視的に調査。OFCの結果から、少量の鶏卵に反応した鶏卵アレルギーが続く26人と、鶏卵アレルギーがよくなった17人について調査した。
その結果、6歳時に鶏卵の完全除去を継続していた子ども13人のうち、鶏卵アレルギーが改善したのは8%(13人中1人)のみ。92%(13人中12人)は鶏卵アレルギーが持続。完全除去で待っていれば自然にすべての子どもの鶏卵アレルギーがよくなるわけではないことがわかった。
研究グループは、皮ふや血液のアレルギー検査陽性だけで食物アレルギーを正しく診断することはできない。検査値が陽性だからといって完全除去するのではなく、部分解除や経口免疫療法により完全除去しない方が鶏卵アレルギーの予後が良いと考えられるとしている。同時に、保護者の自己判断で食べさせることにはリスクが伴うため、医師の適切な指導の下で必要最小限の除去を行うよう注意を呼びかけた。

国立成育医療研究センター プレスリリース「鶏卵、完全除去しない方が6歳時の鶏卵アレルギーの予後がよい」