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アレルギー炎症を増悪させるメカニズム解明<日本大学、順天堂大学>

2月25日、日本大学と順天堂大学の共同研究グループは、ヒトのマスト細胞が遊離する細胞外小胞中のマイクロRNA103a-3p(miRNA)が、アレルギー炎症を増悪、長引かせる因子であることを発見し、その作用機序を明らかにしたことを発表した。
研究グループは、ヒトマスト細胞を用いて、マスト細胞がアレルゲンで活性化するときに遊離するmiRNAを網羅的に調べたところ、miRNA103a-3pというmiRNAを特異的に遊離していることを発見。さらにmiRNA103a-3pのアレルギーへの関与を調べた結果、2型自然リンパ球からのIL-5産生を増強、持続化させることを突き止めた。miRNA103a-3pは、血中を循環し遠隔に存在する2型自然リンパ球をも活性化することで、アトピー性皮膚炎患者では、全身の皮膚で好酸球増多が長引くことで、アレルギー炎症を増悪・遷延化させることが明らかとなった。研究グループは今後、miRNA103a-3pを特異的にブロックする方法を開発できれば、新規治療薬の開発が期待されるとしている。

順天堂大学 プレスリリース「アレルギー炎症を増悪・遷延化させ、その炎症を全身に拡げるメカニズムの解明」